otta代表 山本文和さん×モデル・女優 青柳文子さん対談【1】 次世代の見守りサービス「otta.g」が誕生!子どもが持って楽しめるツールを目指して

子どもの見守りサービスを開発し、安心できる地域を作ってきた会社「otta(オッタ)」が、新しい子どもの見守りツール「otta.g(オッタ・ジー)」を2020年秋に正式リリース。
それに先駆け、otta代表の山本文和とモデル・女優の青柳文子さんとの対談が実現。自身も2児の母である青柳さんが、一足先にotta.gを体験してきました。
3回にわたる対談の第1回は、山本社長のotta.gに対する思いや開発までのエピソード、青柳さんが実際にotta.gに触れた感想などを公開!

見守りしながら親子のコミュニケーションも取れるツールに

青柳文子さん(以下青):まず、「otta.g」という名前はどこからきたのですか?

山本文和さん(以下山):会社名にもなっているのですが、関西弁で「いた」という意味の「おった」をという意味で、そこにいるよ、見守っているよという意味合いも込められています。「g」はグローバル、GPSなどの意味がありますね。

青:新しい見守りサービスということで、「otta.g」を作ろうと思ったきっかけやどんな背景があったのかを教えてください。

山:もともとは「ottaタウンセキュリティ|BLE見守りサービス」という見守りサービスを作っていたんですが、時が経って子どもが小学校に入って上の学年になって行動範囲が広がるにつれ、キッズケータイが必要になって持たせたんですね。
でもキッズケータイって実は常時位置情報を記録しているわけではないので、万が一のタイミングで電池が切れていたり、水に落としてしまったりすると探せないんです。なので、もっと手軽に使えて位置もわかって、連絡手段としても使えるコミュニケーションツールがないのかなと思って、なかったのでじゃあ作ろう!となりました。

青:確かに、キッズケータイを持たせるという選択肢は親なら一度は考えると思います。私の子どもの年齢的にはまだ不要なのでわからなかったのですが、otta.gはケータイに比べてコンパクトで持ち歩きやすそう。位置情報はどこに居てもわかるんですか?

山:GPSに加えてBluetoothの電波である「ビーコン」を使って位置を記録することで、GPSでは拾えなかった地下鉄やビルの影などで大きな誤差が出てしまったりするところを補っています。
これが先ほど言ったottaの「タウンセキュリティ」で数年やっているコア技術なのですが、今回は位置を記録するツールを作りたかったわけではなくて、子どもとコミュニケーションができるツールにしたかったんです。

青:位置情報を知るだけなら他のツールでもできそうですよね。今までの見守りサービスとotta.gの違いはありますか?

山:私たちが取り組んできた「タウンセキュリティサービス」はotta.gのGPSがないバージョンです。非常に小型で、電池も1年持つのでほぼメンテナンスしなくても気軽に使える見守りサービスなのですが、周りに見守りスポットがあるか見守りタクシーがいるかしないと位置がわからないのが悩みでした。この悩みを改善した進化版のサービスがotta.gですね。
ただ、既存のサービスは、チェックポイントの通過情報をいつも記録することによって通っているルートがわかるので、例えばいつも通っているコンビニを通過していないと異変に気付けるじゃないですか。そういった、早めに気づいてアクションするためのツールがこっちですね。

青:こっちはコンパクトサイズなのが良いですね! 反射板っぽいデザインと、笛になっているデザインがありますが、これは同じものですか?

山:機能は全く同じで、形状が違うだけです。東京都内だと世田谷区、千代田区、府中市、あとは千葉県の市川市でやっています。地方だと福岡市全域で、半年後くらいには福岡市のお子さん全員がこれを持っている状態になります。

青:これはどこかで売っているのですか?

山:自治体と連携して街全体の見守り環境を作ってサービスを提供するので、対象エリアが限定されてしまうのですが基本的に無償で全員に配ります。対してotta.gは地域の垣根がないので、全国どこでも使えます。ちなみに、このタウンセキュリティーサービスは、僕の子どもが4歳の時に作ろうと思ったサービスで、開始して6年越しで自分の子どもに持たせることができました。

青:自分の思いやアイデアをどんどん形にしていくバイタリティがすごいですね!

山;運が良かったですね(笑)。時間はかかりましたが、いろんな出会いがあってやっと多くの方に使えてもらっているというのは嬉しいです。

青:otta.gには記号がついたボタンが3つありますが、どういった使い方ができるんですか?

山:☆(星)マークボタンを押しながら喋るとメッセージが10秒録音できます。キッズケータイって、親が移動中や仕事中だと電話に出られないので、子どもからすると「なんで電話に出てくれないんだろう?」っていうすれ違いが生まれますよね。そこを解消するために、声だけをボイスメッセージとして伝える機能を入れています。
親側は専用アプリをダウンロードすればそこから子どもの声や位置を確認できて、親側のボイスメッセージも子どもの端末に届くので、お互い安心できるかなと思います。

青:ボイスメッセージってLINEなどのアプリでも無きにしもあらずですが、子どもだとスマートフォンの操作は難しいと感じます。

山:その通りです。特に小学校低学年くらいまではスマートフォンの操作がなかなか難しいですし、一番の課題は毎日持って歩くものなのに学校に持ち込みができないんですよね。遊びに行く時も邪魔になるケースが多い。

青:確かに。これだったら常に身につけておけますもんね。スマートフォンって子供がいじったらすぐに壊れちゃいそうですし。

山:otta.gは「気軽に持って歩ける」っていうのも一つのキーワードになっていて。最近のスマートフォンは子供に与えるには値段が高いですし、そのぶん落としたり無くしたりされると非常にショックですよね。親としても与えるストレスがあるし、子供にとっても邪魔になる。そうすると持たなくなってしまうので、otta.gの開発に至ったのもあります。

青:操作性のところでも、otta.gは押すだけだから簡単ですね。親からメッセージが来たっていうのはどこでわかるのですか?

山:ボタン長押しで録音、ボタンを短く押すと再生されます。メッセージが来たら本体のスピーカー部分についているLEDランプが光るので、それで着信がわかります。ボタンのマークも☆(星)や◇(ダイヤ)など、子供にとってなじみやすいものにしていますね。

青:星(☆)マークとは別にダイヤ(◇)マークのボタンがあるのですが、これはどういった機能があるんですか?

山:これを押すと、時間を教えてくれます。子どもって腕時計を持っていないですし、学校はアクセサリー類の持ち込みが禁止されているので、時間を確認できる機能はリリース時にデフォルトで提供しています。
実は、押しながら何か喋るとメッセージが飛んで、喋った質問に対して返してくれるような機能も将来的に作ろうと考えているんですよ。例えば子どもに悩みがある時otta.gに喋りかけたり、天気予報や今日の予定を教えてくれるとか。AIホームスピーカーのキッズ版を作っていけたらなと。キッズ版のコンシェルジュというイメージです。

青:「今日学校行きたくな〜い」とか、言いづらい悩みもコンシェルジュに喋ると話し相手になってくれたり、アドバイスしてくれたら心強いですね。

山:そうですね。毎日占いが届くとか、子供が楽しめるような機能をどんどん追加していきたいです。今までの見守りサービスって親にとってはメリットがあるんですけど、子どもにとって持つメリットがあまりないんですね。子どもが持つ理由や楽しさを表現していきたいなと思っているところです。

青:機能もそうですけど、otta.gは色も子供が好きそうだし、丸くて角がないから安全な感じがします。ストラップも2種類あって便利。

山:まずは男の子でも女の子でもユニセックスで使えるカラーにしました。ストラップはランドセルにつけられるタイプとネックストラップがあって、学校の時とお出かけの時で使い分けられるようになっています。簡単に付け替えられるのもメリットですね。

青:先ほどスマートフォンって水に落としたら大変っていうお話をしましたが、こちらは防水機能なんかもついているんですか?

山:生活防水機能がついているので、雨の中は大丈夫です。洗濯とかしてしまうとさすがに壊れる可能性が高いですけど(笑)。シリコンケースになっているので衝撃を和らげてくれる役割もあります。

青:ランドセルにつけるにしてもストラップでつけるにしても、生活防水は便利ですね! お値段はいくらくらいですか?

山:本体は1万円くらいです。ちなみにこちら、1:1ではなく家族全体でコミュニケーションが取れるようになっているんですよ。例えば兄弟が持っていて、二人を同時に見守ることも可能です。かつメッセージをやり取りすると、アプリの画面上にパパやおじいちゃん、おばあちゃんも登場できるので、LINEのようなグループトークをボイスメッセージで送り合うイメージです。

青:これ1つで、祖父母ややパパなどの声も聞けたりするんですね!

山:そうですね。LINEって素晴らしいコミュニケーションツールだと思うんですけど、文字が打てない子供には使えない。それを解決したのがotta.gです。

<第2回へ続く https://www.ottag.jp/blog/96

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